ソーダワールド
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病気を治すために服用する医薬品の中にソーダ製品が含まれています。カセイソーダに二酸化炭素を反応させることで作られる重曹(炭酸水素ナトリウム)は、胃腸薬の成分として使われています。また、塩酸も医薬品の製造に使われています。
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輸血時に利用される血液バッグの中に塩化ビニルでできているものがあります。塩化ビニルは、塩素とエチレンを反応させて作られた樹脂です。これをシート状に加工してバッグにしたものが血液バッグです。塩化ビニル製の血液バッグは柔軟性に富み、破損しにくいため、医療現場で役立っています。
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飲み物を入れるびんに使われているガラス。このガラスを作る工程でソーダ灰(炭酸ナトリウム)が活躍しています。ガラスの主原料である珪砂は、よほど高温にしないと溶けないので、溶ける温度を下げ、加工しやすくするためにソーダ灰が利用されています。
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パンを美味しくふくらませるために、ベーキングパウダーが使用されます。ベーキングパウダーには、重曹(炭酸水素ナトリウム)が含まれ、重曹は、カセイソーダと二酸化炭素を反応させることで作られます。水や熱により重曹が、炭酸ガスを発生してパンをふくらませます。
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からだを洗うのに使う石けん。この石けんの原料としてカセイソーダが使われています。油脂にカセイソーダを加え、けん化させて、石けんができあがります。この製法を用いて、家庭で石けんを作ることもできますが、その際はカセイソーダの取り扱いに注意しましょう。
※「石けん」と「けん化」の「けん」は「鹸」という同じ漢字が使われます
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お風呂を楽しくしてくれる入浴剤。入浴剤の多くには、重曹(炭酸水素ナトリウム)が含まれています。重曹は、カセイソーダに二酸化炭素を反応させることで作られます。お湯の中では炭酸水素ナトリウムと炭酸ガスに分解され、そのうちの炭酸ガスには身体を温める効能があると言われています。
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家の窓枠やパイプに用いられている塩化ビニル(塩ビ)の原料として塩素が使われています。「塩化」とついていることからもわかるように、塩化ビニルは、塩素とエチレンを反応させて作られた樹脂です。これを加工して、窓枠やパイプを作ります。
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勉強で使う教科書やノートに使われている紙。普段なにげなく使用しているこれら紙の製造工程でカセイソーダは活躍しています。製造工程では、木材チップを溶かしたり、パルプの漂白に用いられています。また、古紙の再生でも、カセイソーダが使われています。
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セロハンテープの元となるセロファン(セロハン)を製造するのにカセイソーダが使用されています。セロファンはセルロースをカセイソーダで溶かし、加工して作られる薄い透明なフィルムで、原料は木材のパルプです。同じ方法で、糸状に加工したものはレーヨンになります。
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普段着ている洋服の中に、絹に似た「レーヨン」と呼ばれる化学せんいでできているものがあります。レーヨンは、木材パルプなどの植物せんい(セルロース)をカセイソーダに溶かしてアルカリ水溶液とし、これを糸状に加工して作られます。
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台所や洗面所などで使われるカビ取り洗剤や漂白剤の中にソーダ製品が含まれています。その中で塩素系洗剤と呼ばれるものには次亜塩素酸ソーダが、酸性洗剤と呼ばれるものには塩酸が含まれています。塩素系洗剤と酸性洗剤を混ぜると有毒な塩素ガスを発生しますので取り扱いには注意しましょう。
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飲み水や、炊事・洗濯の家事、お風呂などで利用する水道水。この水道水が安全な水として家庭に届くまでの間に次亜塩素酸ソーダが役立っています。浄水場では、水をきれいにするため塩素消毒しています。この塩素系消毒剤として次亜塩素酸ソーダが使われています。
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工場から出る排ガスをきれいにするためにカセイソーダが使われています。排ガスには塩化水素や二酸化硫黄などの酸性ガスが含まれているため、アルカリ性のカセイソーダを用いて中和しています。
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工場内で使用された汚れた水を、排水できるようにするためにソーダ製品が活躍しています。汚れた水をきれいにするために、酸性が強い排水にはアルカリ性のカセイソーダを、アルカリ性が強い排水には酸性の塩酸を用いて、それぞれ中和、排水しています。
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水泳を楽しむためのプール。このプールでみんなが泳げるように、殺菌・消毒するのに次亜塩素酸ソーダが役に立っています。次亜塩素酸ソーダがもつ殺菌作用という特徴を利用することにより、プールの水を安心して利用できるきれいな水にすることができるのです。
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下水を河川に流せるようにする下水処理場。この下水処理工程でカセイソーダが役に立っています。下水をきれいにするために、さまざまな薬品が使われるのですが、それにより強い酸性の水となってしまいます。その水を河川に流せるよう中和するためにアルカリ性のカセイソーダが使われています。
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チタンは軽量で丈夫なため、飛行機のエンジン部品やフレームなどに使われます。チタン鉱石の中の酸化チタンを塩素ガスと反応させて、四塩化チタンを作り、いくつかの工程を経て、さまざまな製品へと形を変えていきます。チタンの精錬に塩素は欠かせない存在です。
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パソコンの部品を作るために塩酸が重要な役割を果たしています。塩酸は、パソコンなどの電子機器に使われている半導体の回路を加工する際に利用されています。これは塩酸の金属を溶かす力を利用しています。
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オフィスのコピー機に使われているコピー用紙。普段なにげなく使用しているこれら紙の製造工程でカセイソーダは活躍しています。製造工程では、木材チップを溶かしたり、パルプの漂白に用いられています。また、古紙の再生においても、カセイソーダが使われています。
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生活の足となる自動車の部品を製造する上でカセイソーダが使われています。ピストンやシリンダーヘッドの素材として使われているアルミニウムは、ボーキサイトという鉱石からアルミナ(水酸化アルミニウム)を経て、アルミニウムになります。このアルミナを作るために、カセイソーダが使われています。