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製造工程
電解法(か性ソーダ・塩素)の製造工程
電解法(か性ソーダ・塩素)の製造工程図
 塩水を電気分解して、か性ソーダと塩素と水素を製造する方法を電解法と呼びます。電解法には、「イオン交換膜法」「隔膜法」「水銀法」がありますが、わが国では平成11年10月現在、すべてイオン交換膜法になっています。
 原料となる塩(食塩)を溶解槽で飽和塩水とし、次に精製槽で不純物を除去し、さらにキレート樹脂塔で精製して電解槽に送ります。また、工業用水を精製して純水とし、電解槽に送ります。
 電解槽の陽極室に塩水、陰極室に純水(希薄か性ソーダ)を注入して、直流の電気を流して電気分解すると、陽極側より塩素ガスが発生し、陰極側よりか性ソーダ水溶液と水素ガスが出てきますが、これをセパレーターで分離すると、約30%濃度の、か性ソーダになります。
 発生した塩素ガスは、洗浄・冷却して塩分を除去し、脱水して製品の塩素ガスにします。また、液化して液体塩素にします。
 か性ソーダは、蒸発缶でさらに濃縮して、約50%濃度の液状のか性ソーダとして出荷されます。
 水素ガスは、塩素ガス同様、洗浄・冷却して製品となります。
電解ソーダ工業の製造原理
 食塩水を電気分解して、か性ソーダ、塩素、水素を製造(電解ソーダ工業)する方法には、イオン交換膜法、隔膜法、水銀法がありますが、わが国ではすべてイオン交換膜法となっていますので、イオン交換膜法の食塩電解の原理を説明します。
 陽極側と陰極側を、特殊な樹脂であるイオン交換膜で仕切ったものがイオン交換膜法です。このイオン交換膜は、陰イオン(マイナスイオン)を遮断し、陽イオン(プラスイオン)のみを通過させる特殊な性質を持っています。
 図に示す通り、イオン交換膜法食塩電解では、陽極のある陽極室には食塩水を、陰極のある陰極室には水を注入して、これに電気を流すことにより電気分解し、塩素、か性ソーダ、水素を生成します。
 陽極室は、食塩水の溶液で満たされているので、ナトリウムイオンNaと塩化物イオンCl-が存在します。電気を通すとイオンの移動が起きますが、ナトリウムイオンNaはプラスのイオンですから、陽極室よりイオン交換膜を通過して陰極室に入ります。一方の塩化物イオンCl-はマイナスのイオンですから、陽極室にとどまって、陽極でマイナスの電子を放出して塩素ガス(Cl2)になります。
 一方陰極室では、注入された水が一部水素イオンHと水酸化物イオンOH-に分かれており、水素イオンが陰極で電子を得て水素ガス(H2)となります。残された水酸化物イオンOH-は、陽極室に引かれますが、イオン交換膜で遮断されて陰極室にとどまり、陽極側から移動してきたナトリウムイオンNaと結合して、か性ソーダ(水酸化ナトリウムNaOH)となります。